
ダイエット。それは痩せることであり、これまでの自堕落な生活のツケを払う行為であり、未来の自分への投資である。
往々にして太った人は自己管理能力を疑われ、電車では疎まれ、周囲の人から「痩せろ」と言われ、異性からも即対象外扱いを受ける。
そうなる前に手を打ってなるべく太らないよう努める人もいるが、あまり気にせず生活して結果として太ってしまう人も多くいる。
そしてある日唐突に気付くのだ。「これは痩せないとまずいぞ」と。
「恋愛したい」「結婚したい」「健康診断やばい」「ユニクロ入らない」「スーツがパツパツ」「階段登ると命の危険を感じる」など理由は人それぞれだが、皆気付いた時にダイエットしようと考える。
しかしいざダイエットを始めようと思ってもその基本的な知識、考え方を知らなければ間違ったダイエットをしてしまい、全然痩せないということも起こり得る。かと言って周囲の人に聞くのも恥ずかしいこともあろう。
今回はダイエットの基本を書いていくので、ご自身のダイエットの参考にしてもらえればと思う。
①「摂取カロリー<消費カロリー」が基本中の基本

「摂取カロリー<消費カロリー」とすれば痩せる。
何を当たり前のことを言っているんだと思う人もいるかもしれないが、本当の意味でこの関係を理解しているだろうか。
すなわち、一般的な知識として知っているだけで自分のこととして捉えられていないのではないだろうか。
自分が毎日どれだけのカロリーを摂取しているのか。基礎代謝は何キロカロリーなのか。運動によってどれくらいのカロリーを消費しているのか。計算できているなら何も言わないができていないはずだ。
世の中にはレコーディングダイエットが存在する。これは日々の体重や食べたものなどを記録するだけのダイエットで、レコーディングするだけで自分がどれだけ食べたら体重がどう変動するかを見ることができ、それによって摂取カロリーを自然とコントロールできるというわけだ。
何故レコーディングだけで痩せられるのかと言えば、普段全く「摂取カロリー」と「消費カロリー」を意識していないからに他ならない。それほどまでに「摂取カロリー<消費カロリー」の図式を分かっている人は少ないのだ。
②筋トレしてもムキムキにはならない・なれない

ダイエットにおいて「筋トレ」を敬遠する人がいる。曰く、ムキムキになりたくないからだそうだ。
言っておくがダイエット中にムキムキのマッチョになれはしない。なりたくてもなれないのだ。
ダイエットは上で書いたように「摂取カロリー<消費カロリー」とするため、足りない分のカロリーどこからか生み出す必要がある。
人はそれを「グリコーゲン」や「筋肉」、「脂肪」を分解することでカロリーを生み出すのだ。そうして人は痩せることができる。
そう、ダイエットすると筋肉が減っていくのだ。ダイエット中に筋トレを頑張ってもムキムキになれず、最悪筋肉を減らしていくことになる。
もちろん摂取カロリーと消費カロリーを計算せず、ばくばく食べて摂取カロリーが消費カロリーより多い状態で筋トレを頑張ればムキムキになれるかもしれない。その場合脂肪も一緒に増えていくのでダイエットとは言えないが。
③ダイエットを継続しなければリバウンドする

当然だが元の生活に戻せば摂取カロリーも戻り、消費カロリーも戻ってしまうため必ずリバウンドする。
筋肉をつけて太りにくい体にすればと思うかもしれないが、筋肉が付くことで増やせる基礎代謝量なんて知れているし、運動しなければ筋肉など落ちていってしまう。
したがってダイエットに成功した後も食生活または運動習慣、あるいはその両方を維持しなければならない。
つまりダイエットにおいて「継続可能かどうか」というのは物凄く重要な要素となる。
もちろん痩せた後もずっと同じレベルでダイエットする必要はなく、体型を維持できるレベルまでダイエットによる制限を緩めていい。
リバウンドしたくないのであれば、今の生活にはもう戻れないということは覚悟しておいてもらいたい。
④食間を空けるほど太る

同じカロリーを摂取するにしても1日に1回の食事で摂取するのと5回に分けて摂取するのとでは明らかに前者の方が太る。
これは食間を空けると血糖値が低い状態が続き、1回の食事で急激に血糖値が上昇してインスリンが大量に分泌されることでたくさんの糖が脂肪に変換されてしまうからだ。
言い換えると、食間を空けることで体が飢餓状態となり、いざ食事をした際により体にエネルギーを蓄えておこうとしてしまうのだ。
ダイエットをするとつい「食べない」ということを選択肢に入れがちで、お腹が空いているのに我慢して食べないでいて結局我慢できずに食べてしまうという事態が起きてしまう。
食間をあまり空けず、少量を何回にも分けて食べた方が良いことを知っていれば「食べない」という愚策は用いず少量食べるという思考になるはずなので、これは肝に銘じておいてほしい。
⑤脂肪1kg7200kcal

体に付いた脂肪を消費するには、1kgあたり7200kcal消費しなければならない。
摂取カロリーと消費カロリーの計算ができたら摂取カロリーを抑えつつ消費カロリーを増やそうと考えるであろう。
そして消費カロリーと摂取カロリーの差を日々積み重ねて7200kcalまでいけば晴れて1kgの脂肪を燃焼できるのだ。
逆に、いつまでにどれだけ痩せたいかを決めていればそこから逆算して日々どれだけ頑張ればいいかをおよそ計算できる。
例えば「夏までに5kg痩せて海に行く!」と決めたとする。それが4月なら残り4ヶ月ほどで5kg。約120日で36000kcalなので「1日あたり300kcalくらい消費カロリーが多い生活を4ヶ月すればいい」となる。
もちろんこれは毎日欠かすことなく努力をし続けた場合なので、300kcalより少々多めにカロリー消費をした方が間違いはない。
300kcalを運動で消費しようと思うと1時間くらいジムで運動するか、50分弱ランニングするか、50分弱水泳をするくらいのカロリーだ。なかなかにいい運動だ。
食事を制限した方がカロリーは簡単に減らせるのでそちらに重きを置きつつ、運動も適度に行って引き締まった体を目指すのがよかろう。
終わりに
ダイエットには様々な理論や手法があり、調べる時点でやる気がなくなってしまうことも多々ある。
しかし基本的に押さえておくべきことは多くないのでそれだけはしっかり覚えておいた方がいいだろう。
今回紹介した基本は基本中の基本なので、さらに興味がある人はどんどん自分で調べてみてほしい。そんなに興味がない人はとりあえず自分の状況を知るべくレコーディングをしてみてはいかがだろうか。
皆のダイエットが成功することを祈っている。
以上。